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Let's Try!仕上げのスプレーのかけ方

1. はじめに

今回はチョークアートの仕上げの作業であるスプレーがけのお話をします。



チョークアートで使用するオイルパステルは水彩絵具と違って塗り終わったあと、何年放置しても乾くことがありません。


ちなみに私がメインで使用しているぺんてる製のものは比較的油分が少ないのでそこまでベタつきませんが、フランス製最高級オイルパステルのセヌリエなんかは仕上げのスプレー(しかもそのパステル専用のヤツ!)をかけないと全く触れられないレベルです。まあ、そもそもこれはチョークアートで使わないけどw


仕上げ用のラッカースプレーは有機溶剤(シンナーみたいな)を使用していますので、当然屋内でかけることはできません。


普段、体験として皆様にチョークアートをしていただく場合、屋外でのイベント時や自宅など、庭やベランダがある時はもちろんスプレーをかけて作品をお渡しできます。


しかしオンラインでの体験では、皆様の作品に私がスプレーをかけることができません。


基本的に宅配では高圧ガスを使用した、しかも可燃性のスプレーは送ることができません。


しかもスプレーは一度購入するとかなり長く使えます(おそらく数十回分)。

体験した後にチョークアートを続けるのかもわからないのにこれを購入するのも考えてしまいますよね。


なのでこのコースでは作品が完成したら付属している(板が入っていた)透明のビニール袋(opp)に入れて飾ることにしています。


埃を被ったら表面をお掃除シートで優しく拭けばいいので楽チンです。


その辺りのお話は以前に書いたブログをご覧ください。


「ヤダヤダ!ビニール袋なんて写真撮る時とかに反射しちゃうじゃん!!見た目ビミョーじゃん!


でも服も手も汚したくないっ~!!」



そんな風にお思いの方はいっそのこと、スプレーがけにトライしてみましょう!


2.下準備

用意するもの

スプレー 新聞紙 マスキングテープ ミニイーゼル ゴーグル マスク 手袋か軍手 机か椅子


スプレーはアサヒペン製の艶なしで透明のものを使用します。


最後の仕上げにかけるスプレーの画像。アサヒペンのラッカースプレー。
使用するラッカースプレーはアサヒペン製のもの。透明つや消しです。

ミニイーゼルは100円ショップで売っています。

大抵はフォトスタンド売場に置いてありますよ!

汚れるのでシンプルなもので結構です。

 

スプレーがけに使用するミニイーゼルの画像。
ミニイーゼルはどうせ汚れるから、シンプルなものでOK!

背面が壁や窓の場合はスプレーをかけると汚れてしまうので新聞紙などで覆いましょう。


作業自体は短時間ですが、臭いがかなりキツイので化学物質に過敏な方はマスクやゴーグルなどを用意しましょう。


私はマスクは不織布のものにしていますが、肌が敏感なのでスプレーをする側の手はコットン製の手袋をしています。

(以前、薬剤がかかった時にヒリヒリしたので)


肌に触れるのが嫌な場合は長袖も着用しましょう。


化学物質過敏症の人はスプレーがけの際は手袋をしましょう、を伝える画像。
スプレーを押す指(人差し指)がヒリヒリしたことが…。化学薬品に過敏な方は気をつけてください。サンプル画像なので室内で撮影しました。スプレーは必ず屋外でかけてください!
スプレーかける時は周りが汚れないように養生しましょう。今回はAmazonの梱包材が役に立ちましたw
スプレーかける時は周りが汚れないように養生しましょう。今回はAmazonの梱包材が役に立ちましたw

3.スプレーの前に確認を!

スプレーをかけた後はもう塗った所が固まってしまうので、基本的にその後は修正ができません。


文字やイラストがバランスよく描けているかどうか、文字の部分の綴りに間違いがないかどうか、黒地の部分がオイルパステルなどで汚くなってないかどうかを最後に必ず確認しましょう。


集中して描いているとタイトル文字の間違いに気がつかないものです。


私は簡単な英単語の綴りの間違いを発見した時はとても恥ずかしい思いをしました。

英文科卒業なのに~🤣


室内では目立たなかった黒いボードの汚れは屋外で改めて見ると発見できたりします。


4.いざ、スプレーがけ!

作品から半歩分(20センチくらい)、後ろに下がります。


スプレーを持った方の腕をまっすぐに伸ばし、左右に動かします。


腕を動かす際、スタートと折り返し、そして終わりの所は絵の外側ですること。


スタートと折り返し、そしてゴールは画面の外側にしましょう!
スタートと折り返し、そしてゴールは画面の外側にしましょう!

少し緊張するけれどスプレーがけはモタモタしないで素早く腕を動かしましょう。


以上が失敗なく綺麗に仕上げるポイントです。


この二つを守らないと画面の上で液溜まりができてしまい、最悪の場合はそこから液が垂れてムラができてしまいます。


板とスプレーの距離が近すぎたり、腕を動かすスピードが遅いとこんな風にムラができてしまいます。
板とスプレーの距離が近すぎたり、腕を動かすスピードが遅いとこんな風にムラができてしまいます。

スプレーは乾くのに10〜15分ほどかかります。

気になるけれど絶対に表面を触ってはいけませんよ!!!



ここからは私流ですが、乾いたら絵を逆さまにしてもう一度同じようにスプレーをかけます。


一度塗りだとコーティング力が少し足りませんし、下の方はあまりスプレーがかかっていないかもしれないからです。


また同じようにしばらく放置して乾かしたらスプレーがけは終了です。


お疲れさまでした!


スプレーしたところは布や手が触れても色が移ることはありませんが、それでもごしごし擦ったりすればそのコーティングが剥がれてしまいます。


けっこう繊細なアートなので扱いには注意してくださいね!